人気デュオ「CHAGE&ASKA」のASKA(50)が、アジアソロツアーをスタートさせることが12日、分かった。同日、東京・渋谷のオーチャードホールでプレミアムシンフォニックコンサート「SCENE(シーン)」を行い、約2年ぶりにソロ始動した。オーケストラとの2年ぶりの共演で17曲を披露。初のアジアシンフォニックツアー(26日スタート)に向け、最高の船出となった。
マイクスタンドを握る右手に、汗がにじんだ。東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団の総勢73人の奏でる旋律が、背中を伝う。荘厳な空気を誰より感じつつも、主役はいつものように左手をスーツのパンツのポケットに忍ばせ、目をつむり高音を響かせた。
05年の初共演に衝動を覚え、望んだオーケストラとの再演。常にソロ活動の軸にあるテーマ「SCENE」をこの日、初めて公演名に据えたのは、2年ぶりのソロ始動という節目以上に、ASKAの特別な思いがあった。
「いろんなものが独立し融合する時代で、音楽もそう。これが1つのライフワークになればいいな」。「はじまりはいつも雨」「SAY YES」など17曲の約2時間に、異なるジャンルが調和する音の醍醐(だいご)味を凝縮。3階席まで埋めたファンクラブ限定2000人の総立ちの拍手が、ホールにこだました。
体ひとつでクラシックの波に飛び込む。26日からシンガポール、タイ、上海、9月末から国内5か所を巡る初のアジアシンフォニックツアーで、各地のオーケストラとコラボレーション。草の根から音楽を共有し、新たなシーンを生み出す。
楽曲制作も始めており、秋の国内ツアーには新曲を披露する見込みで、年内のソロアルバム発表も計画。チャゲアスとしても昨年のアリーナツアーを収録したDVDを5月7日に発売。秋にソロツアーを行うCHAGE(50)と来年迎えるデビュー30周年に向け、しなやかに加速する。 |